ANAの燃油サーチャージが無料に。航空券はどれだけお得になるのか?

ANAは2020年6月~7月発券分の国際線航空券に掛かる燃油サーチャージが無料となることを発表しました。

この非常事態にさらに減収要因で大変だなぁ・・と思うところですが、これは燃料となる石油(ケロシン・軽油・重油など)の価格下落に伴い、あらかじめ国土交通省に届け出た計算式に沿ってほぼ自動的に適用されるものなので、経営状況とは関係がありません

石油が高い時には燃油サーチャージを徴収して、石油価格が下がったら・・今度は経営が厳しいからサーチャージ貰いますってそんな都合のよい理屈が通用する制度ではない、ということですね。

そして、気になるのはこれにより航空券は一体どれだけお得になるのか?ということです。また、マイルを使った特典航空券の場合、航空券は無料になりますが燃油サーチャージだけは現金支払いが必要になる、という認識の方が多いと思います。

燃油サーチャージが無料になるとどれだけお得になるのか?そして特典航空券も完全無料で発券できるのか?検証してみました。

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燃油サーチャージとは

燃油サーチャージとは、航空機の燃料となる石油(ケロシン、軽油、重油等)の価格の変動に応じ、運賃とは別建てで徴収される料金のことを言います。

ちなみに燃油サーチャージというのは俗称であり、正式にはANA・JALともに「燃油特別付加運賃」という名称です。

そして、この燃油サーチャージは、アジアの石油取引の中心地でもあるシンガポールケロシン市場の価格の過去2か月の平均値によって決まります。

平均価格計測期間 発表日 適用発券期間
2月~3月 4月下旬ごろ 6月~7月
4月~5月 6月下旬ごろ 8月~10月
6月~7月 8月下旬ごろ 10月~12月
8月~9月 10月下旬ごろ 12月~1月
10月~11月 12月下旬ごろ 2月~3月
12月~1月 2月下旬ごろ 4月~5月

平均値の計測期間と、発表日、適用発券期間の対照表が上記のとおりです。

例えば、2020年4月下旬ごろに発表になる燃油サーチャージは、2020年2月~3月の2か月間のシンガポールケロシン市場の価格の平均値によって決まり、その適用発券期間は6月~7月になる、ということです。

このように、この燃油サーチャージの制度は厳密に決まっており、航空会社がその経営状況などの理由で恣意的に変動させることはできないようになっているんですよね。

そしてこちらが今回の「例」として取り上げる日本ーハワイ・インドネシア・インド・スリランカ間の燃油サーチャージの料金表です。

これはわかりやすかったのでJALの料金表を貼り付けましたが、ANAも同じ考え方です。

表の左に9段階の「ゾーン」と、同じく日本円の価格がありますね。この価格が、シンガポールケロシン市場の2か月平均価格を表しています。

そして、燃油サーチャージの価格の最低である「ゾーンA」は、平均燃油価格6,000円以上からスタートしているのがお分かりでしょうか?つまり、2か月間のシンガポールケロシン市場の2か月平均価格が6,000円を下回ると、燃油サーチャージが適用対象外、無料になるんです。

段階 平均価格 サーチャージ料金※
ゾーンA 6,000円以上~7,000円未満 2,000円
ゾーンB 7,000円以上~8,000円未満 4,000円
ゾーンC 8,000円以上~9,000円未満 6,000円
ゾーンD 9,000円以上~10,000円未満 8,500円
ゾーンE 10,000円以上~11,000円未満 11,000円
ゾーンF 11,000円以上~12,000円未満 13,500円
ゾーンG 12,000円以上~13,000円未満 16,000円
ゾーンH 13,000円以上~14,000円未満 18,500円
ゾーンI 14,000円以上~15,000円未満 20,500円

写真ではちょっと見づらいので、表にまとめたものがこちらですね。

ちなみにサーチャージ料金※は、事例としてあげた、日本ーハワイ・インドネシア・インド・スリランカ路線の片道・1人当たりのサーチャージ価格です。

このゾーン区分と、適用となるシンガポールケロシン価格は全路線で同じですが、サーチャージ料金は路線(運航マイル)によって異なるのでご注意ください。

このため、例えば親子4人でハワイに行くって場合、最も高額なゾーンIの時に発券すると20,500円×4人×2(往復)=164,000円もの燃油サーチャージが徴収されるんです。

こう考えるとやっぱ燃油サーチャージが無料って・・デカいですよね。

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実際に航空券はどれくらいお得になるの?

では、実際に航空券はどれだけお得になるのか?検証してみましょう。

例えば、これはとある夏休みのANAプレミアムエコノミークラス、親子4人でのハワイ・ホノルルの往復の航空運賃です。

チケット代金は568,800円、ここに、燃油サーチャージや税金で113,000円の支払いが必要になります。マイルを使った特典航空券の場合、この「運賃」はマイルでの支払いが可能ですが、税金・料金等については現金での支払いが必要になります。

一方、この税金・料金等も含め完全無料でマイルで国際線航空券を発券する方法もあります。それがANAスカイコインを利用する方法です。

ANAスカイコインの貯め方・使い方。マイルからの交換方法とお得な使い道とは?

税金・料金等の内訳

この113,000円の内訳がこちらですね。

まず気になる燃油サーチャージが、赤枠内の部分です。「航空保険料及び燃油特別付加運賃」となっているのがお分かりでしょうか。

この航空券を発券した2019年8月の燃油サーチャージは、上記の一番右「変更後【8/1~】」の通り、8,500円でした。

燃油サーチャージは、8,500円×4人×2(往復)=68,000円の計算ですね。

ここで気になるのが・・あれ・・差額の800円って何?ってことかと思いますが、この800円は、航空保険特別料金です。2001年の同時多発テロをきっかけに導入された保険金で、国際線の搭乗者に限り、1人当たり片道100円です。

このため、100円×4人×2(往復)=800円なんです。

内訳 金額 構成率
国際観光旅客税 4,000円 3.5%
国内線旅客施設利用料 4,480円 4.0%
動植物検疫使用料 1,720円 1.5%
税関審査料 2,480円 2.2%
保安サービス料 2,400円 2.1%
航空保険料及び燃油特別付加運賃 68,800円 60.9%
旅客サービス施設使用料 6,280円 5.6%
旅客保安サービス料 2,080円 1.8%
入国審査料 3,000円 2.7%
通行税 15,840円 14.0%
空港施設使用料 1,920円 1.7%
合計 113,000円 100%

一覧表にしたものがこちらですが・・やっぱり燃油サーチャージの存在感はバカでかいですね。

あくまで2019年8月発券時の「例」ですが、税金・料金等のうち約61%を占めています。

一方、逆に言えば日本ーハワイ路線の国内線乗り継ぎ単純往復の場合、燃油サーチャージがたとえ「0」でも、税金・料金等として、113,000-68,000=親子4人で45,000円の支払いが必要になる、ということです。

このため、マイルを使った特典航空券では燃油サーチャージが無料でも、完全無料で特典航空券を発券することはできない、ということになります。

とはいえ、やはり燃油サーチャージが無いに越したことはありませんね。かなり手出しの現金に違いがでます。

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まとめ

以上、燃油サーチャージが無料になった際の国際線航空券発券のお得度と、気になるマイルを使った特典航空券は完全無料で発券できるのか?について検証しました。

まず、1点目の燃油サーチャージ無料時の国際線航空券発券のお得度ですが、これは超お得!と言えますね。私の事例ではハワイ往復、家族4人で68,000円も違いますからね。

ANA国際線航空券は355日前~発券可能なので、燃油サーチャージ無料期間に、1年先の分まで発券しておくと絶対にお得だと思います。

一方、マイルを使った特典航空券で必要となる支払いは燃油サーチャージだけではないので、燃油サーチャージが0円になっても完全無料で特典航空券を発券することはできません

ただし、上記の通り税金・料金等の支払い負担が超絶少なくなるのは間違いないので、同じく絶好の発券機会であることは間違いないと思います。

ご参考になれば幸いです。

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