このブログでも、その取引のリスクを再三に亘りご紹介しているのが、ポイントサイトの「FXシステムトレード」案件です。
一般のFX取引案件は、即座に取引することで1万通貨あたりの取引の損失を最小20円程度・・数十円に限定できます。
このため、仮にポイント獲得に100万通貨の取引が必要となったとしても、損失目安は数千円ですむんですよね。
一方、FXシステムトレードは、その仕組み上1万通貨あたりの利益/損失が数千円単位になります。
しかも利益/損失どちらに振れるかわからないんです。このため、例えば100万通貨の取引だと、損失側に最大に振れた場合約10万円の大損の可能性もあるというリスク極大案件なんです。(もちろん、その逆で儲かる場合もあり)
そして今回、とあるFX案件の「デモ取引」で実際に100万通貨のシステム取引を試してみましたが、なんと損失が63万円(笑)という衝撃の結果になりました。
シストレ案件のリスクは一体どんなところにあるのか?半年間に亘る検証結果を踏まえ、シストレの危険性に迫ります。
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目次
実際の取引結果
では、実際の、衝撃のシストレ100万通貨の取引結果からご覧に入れましょう!
出た!合計損益▲636,685円!!
ただ冒頭にも書きましたが、これデモ口座です。自分の腹は痛まないのでとりあえず平静としていられますが、自分のお金がかかっていたら陸マイラー引退レベルの衝撃です。
ちなみに、デモ口座とは言え取引、実際の値動き、取引システムともに本番と同様ですので、この期間、このシステム・設定で取引していたら、本当にこれだけの損が出ていたと言うことです。
そのリスクの一端は、ご理解いただけましたでしょうか?恐るべし、システム取引。
システム取引の設定
設定 | 内容 | 1取引の損得 |
取引通貨 | USD/JPY | |
通貨数 | 1万通貨 | |
設定値幅 | 50銭 | 5,000円 |
最大ポジション | 10 |
そして、今回の私のシステム取引設定がこちらですね。ちなみに、利用システムは通常のループ・イフダンシステムです。
デモ取引なので、検証の意味も兼ねて、デモが設定した当初の設定をそのまま利用しました。設定値幅はかなり大きめの50銭、そして最大ポジションはこちらもかなり多めの10です。
なお、デモ取引なのでポーンと渡してもらえる取引に使える資金はなんと300万円(笑)。太っ腹ですね。バーチャルですから。
なお、値幅?ポジション?の意味が分からない方は、とりあえず「そういうものがある」程度にご理解ください。これから順次解説します。
そして、私の以前の下記の関連記事をご覧になったことがある方ならお分かりかと思いますが、「検証の意味も兼ねて」と記載したとおり、この設定はちょっと陸マイラーの常識からは外れた設定なんです。
陸マイラーの常識からすると、システムトレードに手を出す場合、設定値幅は最小に(10銭の設定がある場合は10銭、無ければ15銭)、そして最大ポジション数は最小に(基本1、1が無理なら2)というのが基本なんです。
それが、今回設定値幅はかなり大きめの50銭、最大ポジションは10という設定です。
そして、このシステム設定の誤りが、かなり分かりやすい形で結果に表れました。取引結果と照らし合わせて確認していきましょう。
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設定値幅が大きい場合の弊害
ではまず、設定値幅が大きいことの(陸マイラー的)弊害から確認しましょう。
先に書いたように、陸マイラー的な常識では、システム取引の設定値幅は最小にすることが常識です。その理由は、次の通りです。
- 取引に係る時間を最小限に短縮できる
- 1回の取引での得失/損失を最小限にできる
陸マイラー的には、システムトレード案件では最小の損失or得失かつ最短の時間でとにかく100万通貨などの取引条件を達成したい・・んですが、設定値幅を大きくすると、その真逆の結果につながってしまうんです。
ご存知の通り、システムトレードでは設定値幅の利益が出るまでシステムは取引をしません。
このため例えば、設定値幅が10銭(0.1円)の場合、10銭のドル/円相場の変動ならかなり頻繁に起こる=取引機会が増えるんですが、50銭(0.5円)の相場変動って、そうそう頻繁に起こるものではないんですよね。
その結果、まず「時間」という観点からは、設定値幅「50銭」の設定での100万通貨の取引には、なんと半年かかりました。
取引開始が、このように2019年8月20日。
取引完了が2020年3月16日。そして損益が▲63万円(笑)。
100万通貨の取引に半年ですよ!?どれだけ時間かかるんだ!って話です。例えば「口座開設から90日以内に・・」とかの案件だと、これだけで余裕でNGです。
このように、設定値幅が大きいと取引の回数をこなすのに時間が掛かる。これがまず最大のデメリットです。
そして、もう一つの弊害が、設定値幅を大きくすると、1取引当たりの確定利益/損失が滅茶大きくなってしまうことです。
今回の50銭×10,000通貨の設定の場合、1取引当たりの得失が5,000円です。そして、最大ポジション数と相俟って損失が拡大していくんです。
この損失拡大のメカニズムについては、最大ポジションとの合わせ技になりますので、次の項で詳しく解説します。
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最大ポジション数が多い場合の弊害
さて、では次に最大ポジション数が多い場合の弊害を見ていきましょう。
まず、FXシステムトレードの基本的なルールですが・・システムトレードでは、設定値幅の「利益」が出た際には即座に決済取引を行いますが、実は設定値幅の損失が発生した場合、そこで損失確定の決済はしないんです。
じゃあなにするの?ってことなんですが、この際に行うのが、「ポジションを増やす」取引なんですよ。
そして、実際に損切り決済を行うのは、設定した最大ポジションを上回る値動きをした場合です。
具体的に事例で説明しましょう。
上記の図をご覧ください。ループイフダンの「買い」システムを、設定値幅「25銭」、最大ポジション数「3」で運用したケースです。
まず運用開始時点の価格100円で1回目の「買い」ポジションをとったとしましょう。
この後、思惑と違い損失方面に相場が変動すると、99.75円で2回目の「買い」ポジションを取り、99.5円で3回目の「買い」ポジションを取ります。
ここで、3つの「買い」ポジションは使い切りました。
さらに相場が下落して、99.25円になって初めて、1つ目の「100円」の買いポジションを「売る」(=損切決済する)んです。この時の損失は、10,000通貨×0.75銭=▲7,500円です。
つまり、設定値幅×最大ポジション数の、含み損を抱えるということになるんです。これが凄くデカいんです。
今回の取引でも、このように5,000円ずつ利益は十分積みあがっているんですが・・。
コロナ相場でドル/円の値動きが大きかった際に50銭(5,000円)×10本分=▲50,000円の損切決済がバンバン行われ、この損切決済が取り返しのつかないほどの損失拡大を招いています。
何しろ、利食い決済を1回で5,000円しても、損切決済1本で10回分吹っ飛びますからね。
このように、とにかく何とか早めに100万通貨などの取引をこなしたい陸マイラー的には、この含み損上等!のポジション数は極力少なくしておくことが重要なんです。
そして、ポジション数を1にした場合、設定金額分の利益が出たら利食い決済、そして損が出たら損切り決済をするので、取引数を増やす(=100万通貨の取引完了までの日時を最小化する)ことに貢献するとともに、少なくとも損失の拡大は防ぐことができます。
陸マイラー的なシストレ攻略法は設定値幅を最小に、ポジション数を最小限に・・というのが私の持論なんですが、その反証となる結果が得られた・・と言えますね。
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システムトレードは損失覚悟で挑戦しよう
以上、陸マイラー的な常識から外れたシストレ運用をした結果、デモ取引とは言え63万円分の大損が発生!という実体験をご紹介しました。
- 一般FX案件:1万通貨取引の損失目安が20円~50円程度に収まる
- システム案件:1万通貨取引の損失目安が1,000円以上
一般のFX案件とFXシステムトレード案件の最大の違いは、上記のとおりです。
一般のいわゆる「手動取引可能な」FX案件の場合、1万通貨の取引の損失目安は、各FX業者が定めるスプレッド(値幅)に収まります。
一方、システムトレード案件は1万通貨の損失目安が、設定値幅である最低10銭=1,000円以上になります。
これ、とにかくリスクが全く違いますので、本当にご注意ください。
特に、設定値幅を大きく、さらにポジション数を多く設定すると、今回の検証結果のように、なんと60万円以上の大損という結果をもたらすことにもなりかねません。
そして、この損失を最小限に減らす方法が、設定値幅を最小に、そしてポジション数を最小にしておくことです。今回の取引でも、左記の設定にさえしておけば、損失的には2~3万円程度に抑えられていたと思います。
それでも、2~3万円の損失がでるんですが(笑)。
是非、一般FX案件とのリスクの違いを知った上で、シストレ案件にチャレンジしていただければと思います。
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