ANAのハワイ便A380はまず2機を2019年春投入へ!もう1機は2020年春・・その狙いとは?

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ANAは2018年6月28日(木)、定時株主総会を開催。

その席上、平子裕志社長は、ANAハワイ線に投入予定のA380都合3機について、2019年春にまず2機を投入し、もう1機は2020年春に投入することを発表しました。

ANAは「ANA HAWAII」と銘打ったA380特設ページを開設し、そのページ内でも「A380を3機導入する」ことを公言するなど、このハワイ便A380の3機導入は社運を賭けたプロジェクトと感じていたのですが、ここにきての段階的な2年に分けたA380投入は、若干のトーンダウン感を感じないわけでもありません。

ANAの狙いはなんなのか?少し、考えてみました。

 

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A380は世界の趨勢からは取り残された機体

 

これは私がわざわざ再解説する必要もないことかもしれませんが、今回ANAが導入するエアバスA380や、ボーイング社のB747などに代表されるいわゆる「ジャンボジェット」(2階建ての大型旅客機)は、もはや時代遅れの機体になりつつあります。

飛行機の利用者自体は年々増加しているのですが、利用者の趣向は「ジャンボジェットで優雅な旅」「でも高い運賃」・・という旅ではなく、「中小型便で時間効率重視」「LCCなど安価な運賃」にシフトしてきています。

そして、LCCが低価格を維持できるのは、「運用効率(同じ機体で1日多くの便を飛ばす)」と「燃費」にあります。さらに、価格も極限まで安く設定することで搭乗率を高める。採算がとれる秘訣は実はここにあるんです。

一方、機体が大きいため大量の乗客が見込める基幹路線にしか投入できず、しかも燃費がめちゃくちゃ悪いA380などのジャンボジェットには、この手法は使えません。大きすぎかつ燃費も悪いため、1日多くの便を飛ばしても採算を悪化させるだけです。

確実に数百人規模での一定の搭乗率が見込める路線に投入しないと、ほぼ間違いなく赤字になってしまう。それがA380やB747という機体といってよいと思います。

 

ANAのA380ハワイ便の座席数は520席を予定

 

ANAが2018年現在ハワイ路線に投入しているのはB787-9型機。1日あたり3機を飛ばしています。

座席数は246席です。ANAの平子社長の株主総会での紹介によると、1機当たりの搭乗率は平均で90%を超えているとのこと。つまり、1便あたり220席以上の搭乗者がいる、という計算になります。

でも、それでも520席で計算すると、220席でも搭乗率42%です。

これで本当に3機とも、A380の採算ラインと言われる搭乗率7~8割に(320~420席)持っていけるのか?疑問に思ったとしても不思議はありません。

 

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ANAマイラーを徹底的に優遇する気か?

 

さらに、ANAの平子社長は2018年の株主総会の席上、またしてもA380の3機導入により、ハワイ路線「特典航空券の取得が容易になる」ことを述べています。

結局、客層は同じで、普段出張で貯めたマイルを使ってハワイに行く人は非常に多い。マイルを貯めて使って……という好循環が顧客との持続的関係を築く。

一番人気のハワイ線に大型機を入れて、マイルを交換しづらい繁忙期でも席を取りやすくなることをうたっていきたい。高齢者が増えてくれば、観光路線に対する関心も高まると考え、手を打っている。

東洋経済ONLINE記事より引用

 

平子社長は同様のことを、2017年4月の東洋経済の取材に対しても述べています。

搭乗率的に足りない部分はANAマイラーに対し特典航空券を数多く発券することで穴埋めし、「ハワイ路線の予約がしやすいANAマイル」との印象を定着させることで、自社のロイヤルカスタマーを増やす、という戦略も見え隠れするところですね。

確かに、ANAマイルを使ってハワイを訪れるのは超激戦ですから、ANAマイラーはハワイ路線を発券しまくることが予想されるので、一定の搭乗率向上効果はあると思います。

 

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搭乗率について懐疑的になっている?

 

ここまでの事情を考えると・・ほとんど社運を賭けた感じだったANAハワイ路線へのA380の導入を、一気に3機ではなく段階的にしたことは、普通に考えれば搭乗率について懐疑的になっているのではないか?と考えられますよね。

何しろ現在のB789での搭乗率が90%超とは言え、そもそもの座席数がそんなに多いわけではないので、埋まっている座席は1日220席×3=660席程度という計算になります。

それがいきなり1日520席×3機=1,560席と、2.4倍に増えることになるんですよ。まずはA380を1日2便、B789を1便の、合計1,280席程度、約2倍程度から試してみたい・・と思うのは無理もないことかもしれません。

もしかすると、2機導入してみて、あまり搭乗率が良くなく採算が厳しい場合、もう1機のA380はハワイ路線以外に回す・・という可能性も無いわけではなさそうです。

とりあえず導入するのは青・深緑着色のウミガメペイント「フライング・ホヌ」のようです。オレンジ着色が2020年導入とのことですが・・オレンジ着色のウミガメジャンボをどこの路線に投入するのか・・そんなことが可能なのか。

それはそれで興味深いところですね。

 

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ANAマイラーは特典航空券に期待!積極的に利用しよう

 

ANAマイラーにとって、このANAのハワイ路線A380投入で一番気になるのは「特典航空券がどれくらいとりやすくなるのか?」ってことですよね。

多分、ANAはA380を一気に3機ハワイ路線に投入するつもりだったと思うんです。

でも、それをとりあえずは2機にした。それは、まず間違いなく搭乗率(=採算)について疑義が生じてきたからだと思います。

ただ、その疑義の中でも平子社長がこれまでと同じく「マイルを使った特典航空券でも発券しやすくなる」述べていることから・・搭乗率を高めるために特典航空券を多く放出していただける可能性も、実は高いのではないか・・と推測できます。

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