アシアナ航空がスターアライアンスを脱退・・することになりました。
これは、大韓航空によるアシアナ航空の買収が正式に発表された2020年11月の時点で予想されたことですので、特に驚くことではないのですが・・。
このように改めて発表されると、やっぱり感慨深いものがありますね(笑)。
大韓航空によるアシアナ航空の買収は、2021年中に正式に承認され、2024年には完全な統合を終える予定になっています。
その2024年のタイミング、もしくはもう少し早いタイミングで、アシアナ航空はスターアライアンスを正式に脱退します。
スターアライアンス特典航空券の発券は、2024年の完全統合までの間、もう少しの間可能かもしれませんが・・。
新型コロナウイルスで海外旅行どころではないので(笑)、実質スターアライアンス便としては乗る機会が無くなった・・って感じですかね。
個人的には、アシアナ航空はスターアライアンス特典航空券を利用して、ビジネスクラスでハワイに行ったりと何かとお世話になってきた航空会社なので・・。
やっぱり、予想はしていましたが残念ですね。
この記事では、アシアナ航空を巡るこれまでの動き、大韓航空による買収と、倒産・破綻の可能性・・。
さらには、アシアナ航空のスターアライアンス脱退による影響について、解説します。
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目次
アシアナ航空巡るこれまでの動き
今回のアシアナ航空のスターアライアンス脱退の発端は、実は2019年4月まで遡ります(笑)。
アシアナ航空の親会社「錦湖(クムホ)産業」が、保有するアシアナ航空の全株式を売却し、経営再建に乗り出すことを発表したんですよね。
つまり、アシアナ航空はコロナ前の時点で既に瀕死の状態だったんです。
そして、2019年11月12日に無事?買収先の企業がHDC現代産業開発に決まったことが報道されたんですが・・。
ここで直撃したのが、「コロナ」です。
このため、2020年9月11日、このHDC現代産業開発への売却が白紙撤回されることがになりました。
このコロナ禍の下で、さらにそもそも経営が芳しくなかったアシアナ航空を購入するのは正気の沙汰じゃないというのはわからないでもないので、これは仕方ないですよね。
このような経緯の中で、2020年11月に入り新たに浮上してきたのが・・。
スターアライアンス脱退の直接的な原因となる、大韓航空による買収・合併話なんです。
過去の経緯を踏まえると、アシアナ航空単体での再建は既に「無理」と決まっていて・・さらに、全くの別業種による買収は、この新型コロナでHDC現代産業の買収劇が白紙撤回したとおり、実現可能性がほとんど無い・・。
となれば、もう同業である大韓航空による買収しかない・・と予想されていたんですが、政府主導で正式に実現の運びとなりました。
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大韓航空による買収
大韓航空、アシアナ航空を買収へ 韓国政府主導でhttps://t.co/cRha55ZbFP
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) November 16, 2020
大韓航空によるアシアナ航空買収を報じたニュースがこちら。
2020年11月16日、大韓航空の持株会社である韓進グループが、取締役会で買収を正式に決議しています。
大韓航空、アシアナ航空との統合計画を最終決定 統合に際し運賃上昇の抑制策を盛り込む https://t.co/rU2T7Jndpd
— sky-budgetスカイバジェット (@skybudget) July 5, 2021
そしてその後も紆余曲折を経て(笑)、2021年7月に、大韓航空によるアシアナ航空との統合計画が発表されました。
- アシアナ航空ブランドを廃止し大韓航空ブランドに統一
- 傘下LCCは、大韓航空の子会社としてジンエアー・エアプサン・エアソウルの3社で統一LCCとする
- 完全統合は2024年を予定
この統合計画によると、まず、アシアナ航空ブランドは完全に廃止になります。
また、アシアナ航空傘下のLCCエアプサン・エアソウルは、大韓航空傘下のジンエアーと統合し、統一LCCとなります。
アシアナ航空、大韓航空との統合に伴いスターアライアンスから脱退へ https://t.co/pzbu3idk2f
— sky-budgetスカイバジェット (@skybudget) August 24, 2021
そして、これらの買収・統合の帰結として・・。
アシアナ航空はスターアライアンスから脱退することになる・・というのが経緯ですね。
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スターアライアンス脱退の影響は?
では、このアシアナ航空のスターアライアンス脱退の、ANAマイラーにとっての影響ってどうなんでしょうか??
お隣の国に対する印象から(笑)、そもそも乗らないよ!って方にはあまり影響はありません(笑)。
しかしながら、お隣の国ですがそこはあまりこだわりはない!って方には、意外に影響は大きいと思います。
特に地方空港では、韓国行きのANA便はなく、アシアナ航空便のみ!つまり、ANAマイルを使った特典航空券での韓国旅行はアシアナ航空一択!って空港も少なくありませんからね。
というか、私の本拠地中部国際空港セントレアもそうなんですが(笑)。そんな空港では、ANAマイルで韓国旅行!が極めて難しくなります。
もちろん、羽田や成田を経由すればよいのですが、そのフライトの時間があれば韓国に到着しますからね(笑)。
ANAマイルで発券できる直行便特典航空券が無くなる・・というのは、結構影響デカいです。
さらに、アシアナ航空はスターアライアンス特典航空券の発券枠が非常に多く、ヨーロッパ旅行やアジア旅行、はたまたハワイ旅行などで(笑)、ANAマイルでは特典航空券がどうしてもとれない!って際に・・。
極めて利用価値の高い特典航空券発券先だったんです。
このアシアナ航空のスターアライアンス脱退は・・ANAマイラーにとってはきわめて影響が大きいですね。
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過去の主な航空会社の経営破綻事例
結局、今回のアシアナ航空は大韓航空による吸収合併と、スターアライアンス脱退で決着しました。
ですが、過去には親会社から株式売却されるどころか、会社そのものが経営破綻してしまった航空会社の事例もあります。この事例を、少しだけ確認してみましょう。
2010年 JALの経営破綻
過去の主な航空会社の経営破綻といえば、まずは思い起こされるのがJALですよね。
今となっては、「え、JALって経営破綻したの?」ってご存知ない方ももしかしたらいらっしゃるのではないかと思いますが・・。
JALは2010年に多額の負債を抱え会社更生法の適用を申請、法的整理手続きを受けました。
しかし、この会社更生法の下、給与カットや従業員数の削減などの厳しいリストラ等を経て、今では日本を代表するキャリアとしてV字回復を遂げたことは、皆様ご存知のことと思います。
そして、この会社更生法の適用申請後も、不採算路線の運航廃止等の措置はありましたが、フライトやサービスに影響が出ることはありませんでした。
また、社外から招へいされた京セラ出身の稲盛会長の指揮のもと、徹底的なサービス向上にも取り組み、今では日本でもANAと肩を並べる超絶サービスの充実した航空会社として、その名を知られています。
JALの事例は、航空会社の経営破綻=フライト停止&サービス低下を示すものではない、という典型的な事例ですね。
破綻してよくなる、ということもあるんです。
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2007年~ アリタリア航空の経営破綻
次の事例は、イタリアのアリタリア航空の経営破綻です。
アリタリア航空は、経営が悪化した2007年以降、実質破綻して国(イタリア)の管理下に入り、その後国の管理下を抜け、新たに傘下に入る他国の航空会社を巡って駆け引きを繰り広げるなど、その経営は迷走を繰り返してきました。
最終的には、2014年にエティハド航空の傘下に入り、一時的に経営は安定しましたが、2017年に再度経営が悪化。国の主導のもと従業員給与のカットや社員数削減などのリストラ策をまとめましたが、労働組合がまさかの否決。
2017年になんと2度目の倒産をしてしまいました。
ですが、このアリタリア航空、2回も倒産しましたが一応途切れることなく運行は継続しています。
アリタリア航空の場合、国(イタリア)の公営企業のような側面があるため、最後は国の資金注入がある前提なので運行を継続することができました。
しかしながら、資金難から機材への投資やサービスへの投資が進まず、特に機材の面では現時点でもかなり見劣りするサービス内容となっています。
倒産しても国を代表するナショナル・フラッグ・キャリアであり、資金が続けば運航は継続するという典型例ですが、一方で、機材の質をはじめとしたサービスの低下を招くという典型例でもあります。
2012年 マレーヴ ハンガリー航空の倒産
そして、最後にご紹介するのがこちら。
マレーヴ・ハンガリー航空の倒産です。マレーヴ・ハンガリー航空は、東欧のハンガリーのナショナル・フラッグ・キャリア(半国営の国を代表する航空会社)でしたが、2012年に多額の負債を抱え資金繰りが悪化。
アリタリア航空と同じく、国(ハンガリー)が支援に乗り出し、一旦は支援策を取りまとめましたが、結局は財政問題を理由に追加支援策が欧州委員会から禁止され、2012年2月にマレーヴ・ハンガリー航空は倒産し、同月、すべての航空機の運航を停止しました。
いわゆる金融支援策の「うち手」が全くなくなると、今後の搭乗客がいようがいまいが、そして国の支援があるナショナル・フラッグ・キャリアであろうと容赦なく倒産して、すべての航空機の運航が停止する。
その典型例が、このマレーヴ・ハンガリー航空の事例だと思います。
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まとめ
アシアナ航空の親会社「錦湖産業」による2019年4月の突然の株式売却報道から、2020年11月の大韓航空による買収決定・・。
この買収により、スターアライアンスメンバーからは脱退を予想していましたが・・。
予想どおり、脱退となりました(笑)。
個人的にはANAマイルで特典航空券が取れる貴重な航空会社として重宝していたのですが・・。
航空業界って、何が起こるか本当に分かりませんね。
ただ、スターアライアンスメンバーはまだまだ健在ですし、コロナでいつ旅行できるかも分かりませんからね!
決まったことは仕方ない!ってことで(笑)、前向きに今日もANAマイルを貯めたいと思っています!!
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私は普段の生活にちょっとの工夫をするだけで、年間50万ANAマイルを貯めています。え・・そんなにマイル貯まるの?と興味が湧いた方は、ぜひこちらも併せてご覧ください。
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