ANA国際線の特典航空券で、プレミアムエコノミークラスの予約が開始されました。
これにより、純粋に、ANAマイルで予約できる特典航空券の座席数が増えることになるので、ANAマイルを貯めている方にとってはまずは朗報と言えますね。
しかも、特に大激戦のハワイ路線では特典航空券への開放座席数がそれなりにありそうですので、家族旅行にもピッタリです。特に子どもをビジネスクラスに乗せるのに抵抗をお持ちの陸マイラーにとって、このプレミアムエコノミークラスは最適なソリューションと言えるのではないでしょうか。
しかし、もちろん特典航空券でプレミアムエコノミーを予約することには、デメリットもあるように感じます。
ANA特典航空券でプレミアムエコノミークラスを予約するメリット・デメリットについて解説します。
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目次
メリット①予約が取りやすい(特にハワイ)
まず、今回のANA国際線特典航空券でのプレミアムエコノミークラスの予約開始の一番のメリットがこちらです。
上記関連記事でもご紹介しましたが、ANA公式発表のとおり特にハワイ便では、ANAのA380の就航によりプレミアムエコノミーの特典航空券が格段に取りやすい状況になっています。
何しろ、ANAのA380ホノルル路線ではプレミアムエコノミーがなんと1便あたり73席もあるんですよ。
そして、A380が3便体制になれば、1日当たりのプレミアムエコノミークラスの座席数はなんと219席。
219席って、ちょっとやそっとの座席数ではありません。まさにエコノミークラスばりの座席数になるんです。
このため、実際に検索した感覚としては、ANAの平会員にも、A380であれば4~5席以上のプレミアムエコノミークラス特典航空券座席を開放している模様です。このため、親子4人でも、夏休みハワイ路線が、プレエコで予約ができる状況になっています。
これは、ANA平会員の親子マイラーにとっては狂気乱舞の状況です。
そして、意外に開放座席数も多いようで、なかなか「空席待ち」にならない・・・このため、今後検証が必要ですが、A380なら1便あたり10席くらいは特典航空券に開放しているようにも思えます。
特にハワイ路線でプレエコの特典航空券予約枠が増えたことは、今回の国際線プレエコ予約開始の最大のメリットと言えます。
アジア路線~ヨーロッパ・北米路線のプレミアムエコノミーの利便性は不透明。平会員の場合、開放枠は1便2席が限界
一方、ハワイ路線以外のアジア~ヨーロッパ・北米路線の場合でも、プレエコは現在のところ取りやすい状況であることは間違いありません。
ただ、平会員の場合、どうやら開放座席数は2席までのようです。2席までというのは結構微妙な座席数で、どうせ開放座席が同じ2席までなら、ビジネスクラスを狙いに行きたいところですよね。
そして、現在の予約しやすい状況はあくまで約1年間の間を自由自在に予約できる予約開始直後の今だからであって、今後も予約しやすい状況が続くかというと、それも怪しいかもしれません。
というのも、ANAのアジア路線やヨーロッパ・北米路線の主力機材であるB777、B787の場合、プレミアムエコノミーの座席数は30席弱が相場です。
この座席数は、はっきり言ってビジネスクラスの座席数以下なんですよね。
また、特にヨーロッパ路線のプレミアムエコノミークラスはシニア層のツアー客に一定の需要がありますし、上級会員向けのアップグレード座席としてもある程度の需要がありますので、それほど多くの座席数が開放されるとは考えにくいと思います。
プレエコバブルなのは、A380のハワイ路線限定、と言えそうです。
でも、それでも陸マイラーにとって滅茶苦茶朗報なんですけどね。
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メリット②プレミアムエコノミーは家族向けシート
特にANAホノルル路線で格段に取りやすくなったプレミアムエコノミークラス。
この特典航空券でプレミアムエコノミークラス発券開始の2つ目のメリットとしては、プレミアムエコノミークラスは家族向けのシートであることが挙げられると思います。
ビジネスクラスだと、シートがパーソナル感満載なので、結果どうしても家族間の物理的な距離が離れてしまいます。
一方、プレミアムエコノミークラスはシートピッチと横幅がちょっとだけ広いエコノミークラス、という位置づけなので、家族間の距離が近く、家族旅行には実は向いているシートです。
スタッガードシートなんて、寝ちゃうとかなりのぞき込まないと子どもの様子が分かりませんからね。プレエコは、子どもとの距離が近いので子連れには実は安心なシートなんですよ。
そして、ビジネスクラスのシートにはまだ子どもを乗せたくない!(贅沢しすぎ!)というお考えの方にも、プレエコであれば「ちょっと広いエコノミー」なので、子どもさんも「なんか、今回の座席には余裕があったな」くらいで、気づかないかもしれません。(そんなことないか・・)
エコノミーかビジネス/ファーストとしか選択肢のなかった特典航空券に、家族向けのプレミアムエコノミーが加わった、というのは一つの魅力だと思います。
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デメリット①所要マイル数が多い
必要マイルチャート
以上、ANA国際線特典航空券でのプレミアムエコノミークラス予約開始のメリットをご紹介しました。次に、ANAマイルでプレミアムエコノミークラスを予約するデメリットを解説します。
まず1点目が、プレエコの予約は相対的に所要マイルが多いことです。
ちなみに、ANAの国際線プレミアムエコノミークラスに搭乗するのに必要なマイルチャートが上記のとおりです。
折角なので、エコノミークラス、ビジネスクラスと比較したものが下記のチャートですね。(日本発の場合)
アジア2 | ハワイ | 北米 | 欧州 | オセアニア | ||
L | Y | 30,000 | 35,000 | 40,000 | 45,000 | 37,000 |
PY | 46,000 | 53,000 | 62,000 | 67,000 | 54,000 | |
C | 55,000 | 60,000 | 75,000 | 80,000 | 65,000 | |
R | Y | 35,000 | 40,000 | 50,000 | 55,000 | 45,000 |
PY | 51,000 | 58,000 | 72,000 | 77,000 | 62,000 | |
C | 60,000 | 65,000 | 85,000 | 90,000 | 75,000 | |
H | Y | 38,000 | 43,000 | 55,000 | 60,000 | 50,000 |
PY | 54,000 | 61,000 | 77,000 | 82,000 | 67,000 | |
C | 63,000 | 68,000 | 90,000 | 95,000 | 80,000 |
シーズンおよび目的地別で「ブレ」はもちろんありますが、プレミアムエコノミークラスの所要マイル設定は、エコノミークラスの所要マイル数に対し、1.4~1.5倍程度という設定です。
ビジネスクラスの倍率設定が1.6~1.7倍程度ということを考えると、なかなかに高めです。
というか・・・はっきり言って高いです。
プレミアムエコノミークラスは航空会社にとって最も利益率の高いクラス
上記関連記事でもご紹介したとおり、プレミアムエコノミークラスは実は航空会社にとって最も利益率が高いクラスです。
その理由は、エコノミークラスの約1.5倍程度と最小限の航空機スペース+最小限の追加サービスを提供するだけで、エコノミークラスの約2倍以上の価格で販売できるから、といわれています。
つまり、プレミアムエコノミークラスは、航空会社にとってちょっと高めの値段設定で積極的に乗ってほしいクラスなんですよね。
このマイレージチャートでもそれが如実に表れています。
何しろプレミアムエコノミークラス発券に必要なマイルは、ビジネスクラス発券に必要なマイルにほぼ肉薄しているような状況です。
確かにプレミアムエコノミークラスなら激戦のハワイ路線でも予約は取れるのかもしれませんが、ビジネスクラス利用に比べると、明らかにANA側に有利な交換条件・・・つまりマイルを消費させようとするANA側の思惑に乗ったような形になってしまうのは確かです。
ただ後は価値観次第の面が大きくて、ビジネスクラスには乗れなくても、家族そろってANAのプレエコでハワイに行けるなら、それはそれで最高の贅沢!!という考え方はもちろんあります。
一方、その倍くらいのマイルを出せば、なんと200万円超のファーストクラスにも乗れてしまうのも確かです。ファーストクラスは、プレエコなんて目じゃない超高額路線ですので、純粋に比較してしまうとマイルの使い方としては躊躇してしまいますよね。
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デメリット②プレミアムエコノミークラスってちょっと微妙・・
これも下記の関連記事でご紹介してまして、①とも関連するのですが、私自身実際に搭乗して思いましたが、プレミアムエコノミークラスって、ちょっと微妙なんですよね・・。
シートは新幹線より狭いレベル、機内食はほぼエコノミーと同等(ANAのA380ホノルル便についてはプレエコ専用機内食有り)、地上サービスだけがビジネスと同等という、肝心の機内サービスがあまり優遇されていないクラスなんです。
近距離路線ならまあ快適に過ごせますが、機中泊が絡む中~長距離路線の場合、正直プレエコでもエコノミーでも「フラットでないと眠れない」人にとって「眠れない辛さ」は同じなんですよね。
ただ、ホノルル路線のA380限定ですが、プレミアムエコノミークラス限定の専用機内食を用意しているようですので、ホノルル路線については食事は若干期待できるかもしれません。
でも、飛行機の快適性を決めるのはなんといっても座席です。
こんな風にフルフラットで熟睡できるビジネスクラスシートとは天と地ほどの違いがありアmす。
座席にこだわりのある方にとっては、このプレミアムエコノミークラスでマイルを消費してしまうのは実はもったいない、ということができるかもしれません。
特に一度でもビジネスクラス以上を体験された方にとっては、プレミアムエコノミークラスはあくまで「エコノミーの延長」と思ってしまうと思います。
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ANAプレミアムエコノミー特典航空券は予約すべき?
【メリット】
【デメリット】
|
以上、ANA国際線特典航空券でプレミアムエコノミークラスを発券するメリット・デメリットを解説しました。
大激戦のハワイ路線でプレエコの開放座席数が大幅増加したのは子連れANAマイラーにとって狂気乱舞の出来事だと思います。
エコノミークラスでも全く特典航空券の予約の取れなかったハワイに、大幅座席増加したエコノミー、さらにプレエコでならもしかしたら特典航空券で行けるかも・・・というのは、ANAマイラーにとっては超朗報です。
また、プレエコは隣席との距離も近いので、家族旅行にもピッタリですので、まさにハワイ旅行者にとってはかなり大きなメリットだと思います。
一方、ハワイ路線以外では平会員に開放されている座席数は2席までとビジネスクラスとほぼ同様ですし、総座席数もそんなに多くないので、ハワイ路線のようなメリットは期待できないかもしれません。
その意味で、このメリットはかなり「ハワイ特化」のメリットと言えそうです。
一方のデメリットは、相対的に所要マイルが多すぎることと、プレミアムエコノミークラス自体・・・正直ビジネスクラスと比べるとかなり見劣りする座席&サービスだということ。
このプレエコクラスでANAマイルを消費することは、ビジネスクラスやファーストクラスの特典航空券の発券と比較してしまうと「マイルの無駄使い」と思えてしまうかもしれませんね。
私なんてひねくれものですので、このプレエコでの特典航空券の予約開始はANAマイルを消費させようというANAの策略ではないか?なんて思っているくらいですからね。
ただ、なんといってもハワイ路線の特典開放枠が多そうで、明らかに予約がしやすくなったのはかなり大きなメリットです。
今後もハワイ路線でのプレエコの予約がしやすいのか?そうではないのか?状況を注視していきたいと思います。
年間50万マイルを貯める。陸マイラーのはじめ方はこちらから
【まずここからご覧ください】当ブログにアップされている、年間50万ANAマイル貯めて特典航空券をガンガン発券する方法、マイルの価値、そしてマイルの使い方は、以下にまとめています。順に読んで行くだけで、陸でマイルを貯める方法が誰でも簡単に理解できます。
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