ANAマイルは、よく「貯めやすいけど」「特典航空券が予約できない・取りづらい」マイルであるといわれます。
しかし、折角マイルを貯めたのに、国際線特典航空券に交換できないなんてそんなの意味ないですからね(笑)。
ということで、陸マイラーとして国際線特典航空券難民を0にすることを目標に(笑)、この記事ではANAマイルを使った国際線特典航空券の予約・発券方法を解説しています。
この記事でご紹介する7つの方法のいずれかを駆使すれば、ほぼ確実に国際線航空券を予約することが可能だと思います。
もう「ANAマイルでは特典航空券が取りづらい」とは言わせない!
そんな強い決意と覚悟を持って、完全解説してみたいと思います。
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目次
国際線特典航空券の基本的ルール
特典航空券の予約方法の解説前に・・。
まず最低限知っておくべきANA国際線特典航空券の基本的ルールを超簡単に解説します。
- 1便当たりの「特典航空券枠」(座席数)は限定的(数席程度)
- ANA特典航空券とスターアライアンス特典航空券が発券可能
- 乗り換え地点から目的地までの必要マイル数が出発地から目的地の必要マイル数を上回るような乗り換えは不可
この3つです。
このルールは、特典航空券を発券しようとする方が必ず知っておくべきルールです。
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①特典航空券には1便あたりの「特典航空券枠(座席数)」が決まっている
まず一点目、かなり大事なルールがこちらです。
特典航空券には、1便当たりの「特典航空券発券可能席数(枠)」が決まっています。
このため、仮に有償航空券の座席に空席があったとしても、特典航空券の「発券枠」上限の特典航空券が既に発券済みの場合、特典航空券の予約はできません。
特典航空券の予約枠は、ANA便の場合通常1便あたり2席くらいのことが多いです。
スターアライアンス提携航空会社の中には、空席次第で8席とかの空席を提供している会社もありますが、それでも圧倒的に有償航空券の座席数よりは少ないです。
例えば、ANA便の場合、人気のホノルル路線のビジネスクラス特典航空券の発券枠は1便あたり2席です。(ANA平会員の場合。上級会員は4席)
つまり、平会員では親子4人でのビジネスクラス特典航空券はそもそも発券できないということになります。このため、発券しようと思うと、例えば便を分けるなどの工夫が必要になります。
この特典航空券発券枠ルールの存在については、まず覚えておいてください。
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②ANA便はもちろん、スターアライアンス特典航空券も発券可能
ANAマイルを用いた特典航空券として、ANA運航便はもちろん、スターアライアンス特典航空券の発券も可能です。
- タイ国際航空
- アシアナ航空
- エバー航空
- ユナイテッド航空
- エアカナダ
- ルフトハンザドイツ航空
- シンガポール航空
- ターキッシュエアラインズ
- オーストリア航空
- LOTポーランド航空
- エチオピア航空
スターアライアンスに加盟する航空会社は全28社ありますが、比較的予約が取りやすく、検索結果にも引っかかりやすい航空会社は、以上のとおりです。
選択肢に入れてもいいメジャーな航空会社もありますし・・ちょっと・・という会社もあるでしょう
このスターアライアンス特典航空券まで検討対象に入れることで、特典航空券は格段に取りやすくなります。
なお、同一区間でも、ANA便の特典航空券の発券より、スターアライアンス特典航空券の発券の方が、若干ではありますが必要マイル数が多くなります。
ANA便の必要マイルチャートはこちらから、スターアライアンス特典航空券の必要マイルチャートはこちらから、それぞれご確認ください。
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③乗り換え地点から目的地までの必要マイル数が出発地から目的地の必要マイル数を上回るような乗り換えは不可
ちょっと文章にすると長いんですが(笑)、もう一つ大事なルールがこちらですね。
もちろん、特典航空券でも乗り換え便(経由便)を利用した航空券の発券は可能なんですが、乗り換え便(経由便)を利用する場合に知っておく必要があるルールがあるんですよね。
そのルールですが・・簡単にいうと経由便はイメージ的には目的地に対し直線的な旅程とする必要があります。
より正確に記載すると、「乗り換え地点から目的地までの必要マイル数が出発地から目的地の必要マイル数を上回るような乗り換え」はできません。
例えば、上記のように最終目的地オーストラリアに向かうために、シンガポールを経由する経由便の予約は可能ですが・・。
北京やソウルを経由した経由便の発券はできないことになります。
これは当然といえば当然ですが、これからの7つの方法を理解するにあたり、極めて重要なルールなのでよく覚えておいてください。
では、乗り換え地点から目的地までの必要マイル数が出発地から目的地の必要マイル数を上回るような乗り換えはできない、の意味をもう少し深堀して考えてみましょう。
例えば、前述の東京からソウルを経由してオーストラリアへ行く乗り換えはできません。
この理由は、赤枠内のとおり、乗り換え地点から目的地までの必要マイル数が、出発地から目的地の必要マイル数を上回るからです。
出発地 | 乗り換え地点 | 目的地 | 所要マイル(C) |
東京 | (直行) | シドニー | 75,000 |
ソウル | 85,000 | ||
北京 | 78,000 | ||
シンガポール | 72,000 |
具体的に示したものがこちらですね。
東京から目的地であるシドニーへの所要マイル数が75,000マイル。
乗り換え地点であるソウルからシドニーへの所要マイルが85,000マイルですので、乗り換え地点から目的地までの必要マイル数が、出発地から目的地の必要マイル数を上回っています。
このため、この経路での乗り換えでの特典航空券の発券はできません。
一方、シンガポールの場合所要マイルは72,000マイルですので、出発地(日本)から目的地(シドニー)までの必用マイル数75,000マイルを下回っており、乗り換えが可能です。
これもかなり重要なルールですので、覚えておいてください。
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ANAマイルで国際線特典航空券を発券する7つの方法
運行会社 | 予約方法 | 券種 |
ANA・スターアライアンス便 | ①HPで空席を探す | 特典航空券 |
②355日前の朝9:00に予約する | ||
③直前(1ヶ月前〜数日前)のキャンセル空席を狙う | ||
④空席のある旅行先を選ぶ | ||
⑤スカイコインで有償航空券を購入する | 有償航空券 | |
スターアライアンス便 | ⑥海外ハブ空港を経由地に含める | 特典航空券 |
⑦海外空港発着特典航空券を予約する |
さて、ANAマイルを利用して特典航空券を発券する際の基本的なルールについてはよろしいでしょうか。
ここからは、実際に国際線特典航空券を発券する7つの方法を解説していきます。
上記の方法が、ANAマイルを使って国際線特典航空券を発券する7つの方法です。
中には「えー、そんなことか」と思われる方法もあるかと思いますが、その簡単な方法にもそれぞれコツがありますので、そのコツを含めてご紹介していきます。
まず、心構えとしてはANA便だけにこだわらない覚悟が必要です。
もちろん、ユナイテッドと中国国際航空は嫌とか、そういうこだわりがあるのは構いませんが、ANA便だけにこだわっていては、国際線特典航空券にたどり着く可能性がかなり下がってきます。
ANA便だけを狙いたい人は、①~⑤の方法で予約することになります。
どうしても!ANA便じゃなきゃヤダ!って人、かつエコノミークラスでもOKだという方は、⑤の方法を使えば、有償航空券にはなりますがほぼ確実にANA便の予約ができるでしょう。
上記も踏まえ、ANAマイルで国際線特典航空券を発券する方法を解説していきます。
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①HPで空席を探す
複数都市・クラス混在タブから探す
まず、最初にご紹介する方法が、ANAの公式HPの「特典航空券予約」から検索して空席を探す方法です。
地味ですが、すべての基本となる方法ですので、確実に予約方法を覚えておきましょう。
まずは、この方法で狙った路線の特典航空券の空席を探してみてください。
人気路線であればまず間違いなくANA便の特典航空券は埋まっていると思います(笑)が、不人気路線やスターアライアンス特典航空券であれば、意外に空席が見つかったりするものです。
そして、公式HPからの予約でのコツの1つ目が、必ず、「複数都市・クラス混在」タブから検索することです。
往復検索を選んでしまうと、まず、検索結果として表示される情報に大きな開きがでます。
「往復検索」での検索結果がこちらです。
特典航空券が予約できないことはわかりますが、どの区間が予約できなかったのかなどの情報はわかりません。
一方、複数都市・クラス混在で検索すると・・。
今回のケースでは、同一旅程のうち、少なくとも往路については空席があることが確認できました。
その後、復路の検索を行ってはじめて「空席なし」の情報が表示されました。
これ、非常に大きな情報量の差です。
「往路には空席がある」「(4人などの大人数の場合)その路線の特典航空券の発券枠の範囲内の人数である」・・これらの情報は、大変貴重な情報になります。
必ず「複数都市・クラス混在」タブから予約検索を行い、「どの路線で、どの人数なら予約できるのか」の情報を的確に把握してください。
この情報取得の積み重ねが、最終的な特典航空券を勝ち取るための大きなカギになります。
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経由地を加えて/変えてみる
もし、予約ができなかった場合、次に試してみるべき方法が、経由地を加えて(変えて)みる方法です。
経由地を加えて/変えて旅程検索ができるのも、「複数都市・クラス混在」での予約検索の強みです。
経由地を加えてみる方法って、いったいどういうことを言っているかというと、以下のとおりです。
出発地 | 経由地 | 目的地 | 検索結果 |
名古屋 | → | シンガポール | ✖ |
名古屋 | 福岡 | シンガポール | 〇 |
例えば、出発地名古屋から目的地シンガポールに向かう際、直接の旅程だと空席が無かったり、当日中に目的地にたどり着かないような場合、あえて経由地として、福岡空港など国内外の経由地を挟む方法です。
ANAの予約検索システムはかなり頭の良いシステムですが、さすがに突拍子も無いような経由地の設定はしません。このため、経由地をあえて加えたり、経由地を入れ替えたりするだけで、実はかなり検索の幅が広がります。
この経由地の追加設定は、国内の空港、海外の空港いずれの空港でも可能ですが、海外の空港の場合、前述の発券ルール「目的地に対し直線的な旅程」で無いと経由地として設定できませんので、ご注意ください。
また、出発地と経由地の国際線発着情報・・実際に時間的に乗継便があるかどうかなどを調べておくと、さらに検索の効率が上がります。
この経由地を加える方法と、スターアライアンス特典航空券を組み合わせれば、特典航空券の予約確率はかなり高まることと思います。
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裏技:スターアライアンス特典航空券の発券ルールを使えば、おまけ特典航空券が取れる
この「経由地設定」と提携航空会社特典航空券の裏技をマスターすると・・。
上記のように何故か同じ所要マイルで全く関係ない日程の国内線特典航空券を「おまけ」で追加できたり・・・。
上記のような「国際線特典航空券を国内線代わりに使う」という裏技も自由自在に設定できます。
この方法は、経由地設定を追加する予約方法を知らないとできない技なので、余談ですがご紹介しておきます。
詳しいやり方は下記関連記事でご紹介しています。
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②355日前の朝9:00に予約する
ここまで説明したとおり、公式HPの「複数都市・クラス混在」タブから、経由地追加設定も駆使した予約を行うことで・・。
ホノルルなど人気の旅行先や、ゴールデンウィークなどのピーク時以外で、かつ、予約人数が少なければ、かなりの確率で予約を確保できると思います。
しかし、上記人気路線やピーク時には、①で紹介した空席を探しに行く方法では予約を取ることは難しいでしょう。
特にホノルル路線は、超ジャンボジェットA380導入以降もエコノミークラスであっても1年前からほぼ満席でありキャンセルによる空席もほとんど出てきません。
ハワイホノルル便のビジネスクラスや、ゴールデンウィークや正月(除外期間を除く)の特典航空券は依然として大激戦であることに変わりないんです。
これらの激戦区間の特典航空券を獲得する方法は、この②355日前の朝9:00から予約する方法で、予約開始時間からの横一線の予約競争を勝ち抜くことしかないんです。
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国際線特典航空券の予約開始時間
- 搭乗の355日前(出発日含まず)の午前9時(日本時間)から第一区間出発の96時間前まで
- ただし、申込みができるのは旅程全区間の申し込み開始後
上記が、国際線特典航空券の予約開始時間です。
このため、搭乗の355日前の午前9時に、誰よりも速く特典航空券の予約を行うのです。
勤め人で朝礼が毎朝ある方などは、この時点で苦しいでしょうが・・人気路線は本当にこれが現実です。
誰よりも速く特典航空券を予約するのは電話が有利だが、手数料がかかる
予約方法は、公式HPからのWeb予約の方法と、ANAマイレージクラブ・サービスセンターへの電話予約の2つの方法があります。
このうち、確実性が高いのはANAマイレージクラブ・サービスセンターへ電話して発券する方法です。
Web申し込みよりも迅速に予約確定してもらえるので、確実な予約を目指すなら電話でしょう。
ただ、朝9:00近くはANAマイレージクラブ・サービスセンターの電話が込み合いつながらないことが多いです。
強者は朝8:30くらいから電話をして、オペレーターさんに事情を話して30分くらい電話をつなぎっぱなしにしておき、9時きっかりに予約するようですが・・私はさすがにそこまでは試したことはありません。
なお、電話予約する場合、Webでは無料の特典航空券の「発券手数料」が、1人あたり2,200円(税込)かかりますのでご注意ください。
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Web予約も可能だが、事前準備と練習が必須
電話が確実性の高い予約方法ですが、手数料が掛かってしまうのが難点です。
この点、Webなら発券手数料は不要ですので、Webで予約したい、という方もいらっしゃるでしょう。
ちなみに、Webでの予約も可能ですが、かなりのスピード感が求められます。
特にハワイ路線ビジネスクラスの場合、例えば「あ、間違えた」という1回のミスで旅程の再検索したりしたら、これがもう致命傷になり得ます。ちょっとしたミスで、もう予約は絶対にできません。
とにかく1回のミスもなく最短のルートで予約確定ボタンが押せるように、事前の準備が欠かさないようにしてください。
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【ホノルル路線限定】355日前に同日便を予約するためには、とりあえず同日の帰国便を予約しておく
そしてこの355日前に予約する方法ですが、電話予約、Web予約どちらの方法であったとしても、確認しておくべきもう一つのポイントがあります。
もう一度、国際線特典航空券の予約開始時期を確認してみましょう。
- 搭乗の355日前(出発日含まず)の午前9時(日本時間)から第一区間出発の96時間前まで
- ただし、申込みができるのは旅程全区間の申し込み開始後
ここで重要になるのは、②のルールです。
特典航空券の予約申し込みができるのは、旅程全区間の申込開始後なんです。
例えば往路2023年5月9日出発、復路5月16日出発の旅程で、ハワイ便の特典航空券が予約したい場合、それぞれの予約開始日は以下のとおりとなります。
搭乗日 | 予約開始日 | |
往 路 | 2024年5月9日 | 2023年5月19日 |
復 路 | 2024年5月16日 | 2023年5月26日 |
このため通常の予約方法だと、申し込みができるのは旅程全区間の申込開始後ですので・・。
復路便の搭乗日である2024年5月16日の355日前である2023年5月26日が予約開始日になります。
しかしながら、こんな悠長なことをやっていては、往路の予約開始日である2023年5月19日AM9時に、2024年5月9日出発分すべての特典航空券発券枠は埋まってしまいます。
これを避けるためには、往路便の予約開始日である5月19日に、復路も5月9日出発便を押さえておき、本来の復路の予約開始日である5月26日に、復路出発便を5月16日に変更するという「技」が必要になります。
これは、出発便の到着が当日中(ホノルル路線含む)の旅程限定の方法ですが、覚えておきましょう。
なお、ANA特典航空券の予約変更はWebでの変更の難易度が極めて高い・・というより、片道だけの予約変更はWebではできません。
本来の復路出発日への変更は、電話で行うほかありません。
予約変更には、電話であっても手数料はかかりません。ただし、予約変更も同じく早い者勝ちですので、ご注意ください。
ここまでご紹介した、Webもしくは電話で355日前に特典航空券を発券する方法の詳細は、以下の関連記事に詳しくまとめています。
ハワイ路線の激戦路線を確実に予約する方法は、この355日前のAM9時の予約競争に勝つしかありません。
上記関連記事も参考に、予約に挑戦してみてください。
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③直前(1か月~数日前)のキャンセル空席を狙う
次にご紹介する方法は、直前(1か月~数日前)のキャンセル空席を狙う方法です。
ANA特典航空券での予約は、355日前から可能で、かつ1年間の有効期限内であれば区間変更さえなければ日程変更も可能とフレキシブル・・。
さらにキャンセルの手数料が3,000マイルと少な目です。
「とりあえず予約しておく」方も多く、意外にキャンセルによる空席が出やすいんです。
このため、3か月前とかに空席が無かったとしても、1か月前から2週間くらい前になると、空席が出たりすることがあります。
3か月前ではさすがに予定が分からなかった方も、1か月から2週間くらい前になるとおおよその予定が立つので、キャンセルする人はこのくらいの時期にキャンセルするんですね。
このため、この「直前予約」は意外と狙い目の方法です。
なお、この直前予約で取りやすいのが、ユナイテッド航空のグアム便です。
ユナイテッド航空は直前になると有償航空券の空席を特典航空券に開放する傾向があり、その時期も大体の目安があるので、直前予約で狙うと取得しやすい特典航空券です。
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④空席のある旅行先を選ぶ
次にご紹介する方法がこちらです。
特典航空券を予約して旅行に行きたいんだけど、目当てだった行き先の特典航空券が満席・・。
そんな時、どうしても日程が変えられないなら、いっそのこと目先を変えて、予約できる旅行先に行先ごと変えてしまう、というのも一つの考え方です。
私も、本当は家族で香港ディズニーに行きたかったのですが、どうしても特典航空券が取れなかったのと、たまたまビジネスクラスで親子4人分の特典航空券が取れたので、行き先をグアムに変えて、実際に訪問しました(笑)。
香港も楽しいですけど、グアムも楽しくって、子ども達にも良い思い出になったようです。
子どもの春休み期間中など、どうしても日程が変えられないなら、「行けるところに行く」と発想を変えるのも一つの方法です。
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⑤ANAスカイコインで有償航空券を購入する
次にご紹介する方法がこちら、ANAスカイコインで有償航空券を購入する方法です。
特典航空券の発券を難しくしているルールの一つに「特典航空券発券枠」の存在があります。
この枠が極端に少ないが故に、この発券枠が埋まってしまうと、いくら有償航空券に空席があったとしても、特典航空券の発券はできません。
このため、これまた発想を変えてしまって、ANAスカイコインで有償航空券を買ってしまおう、というのが5番目にご紹介する方法になります。
有償航空券は特典航空券とは比べ物にならないくらいの席数がありますので、予約できないという可能性がほぼ無いのが、この方法の最大のメリットです。
ANAスカイコインは、ANAマイルから交換することができる、ANA航空券購入に使える電子マネー(ポイント)です。
詳細は、上記関連記事に詳しくまとめています。
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ANAスカイコインの価値
ANAスカイコインは、10コイン=10円分の金券として、ANAのHP上での航空券の購入に使えます。
また、ANAスカイコインはマイルから交換することで入手できます。
1マイル=1コイン~1.7コインまで、ANAマイレージクラブの会員ステータスと、ANAカードの保有の有無で、交換倍率が変わります。
ANAマイラーなら、ANAワイドゴールドを保有している確率が高いと思いますが、ANAワイドゴールド所有者は、50,000ANAマイル以上一括でANAスカイコインに交換することで、1.6倍のコインに交換することができます。
つまり、50,000マイルが、80,000円分の金券(スカイコイン)に交換できるということです。
ANAスカイコインとマイルを使った特典航空券との差
では、マイルをスカイコインに交換して有償航空券を購入する場合の、マイルとの支払い金額の差を比較してみましょう。
こちらは、ある日の東京(成田)からホノルルへのエコノミークラスの往復航空券料金です。
1人あたり往復で総額106,930円。内訳は、運賃が80,000円。税金・燃料サーチャージが26,930円です。
一方、ハワイまでのレギュラーシーズンの必要マイルがこちら。
エコノミークラスの場合、特典航空券発券に必要なマイルは40,000マイルですので、スカイコインに交換すると1.6倍で64,000コインに交換可能ということになります。
このため、106,930円ー64,000円=42,930円が実際に支払いが必要となる金額、ということになります。
一方、同日のホノルル行きのANAマイル特典航空券の所要マイル、支払い総額がこちらです。
ハワイ行きの所要マイル40,000マイルに加え、燃油サーチャージおよび諸税等は別に必要になりますので、総額26,420円の支払いが必要です。
つまり、スカイコインとANAマイル特典航空券の実質の手出し金額の差額は、42,930-26,420=16,510円しかありません。
「えー、でも差額分多く支払いが必要なの・・」と思われた方もいらっしゃると思います。
ですが、例えば旅程が限られていて「この日程でしか行けない!」「でも、空席がない!」ようなケースの場合、この差額なら十分、検討に値する方法だと思います。
私は実際にハワイ・ホノルル路線のプレミアムエコノミークラスを、このスカイコインで発券しました。コロナで結局行けませんでしたけどね(笑)。
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スカイコインのメリット:完全無料での航空券発券も可能
このスカイコインのメリットは、空港使用料や諸税、燃油サーチャージも含めてスカイコインで支払える、ということです。
一方で、マイルでの特典航空券の場合は、必要マイルに加え、上記空港使用料や諸税、燃油サーチャージは現金での支払いが必要になります。(国際線の場合のみ)
「マイルを使って完全無料の航空券」が発券できるのは、スカイコインのメリットですね。
前述のハワイ行きプレミアムエコノミークラスも、完全に手出しのマイルだけ、完全無料で発券しました。
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スカイコインのデメリット:ビジネスクラス、ファーストクラスへの搭乗は困難
一方、スカイコインで有償航空券を購入する方法の最大のデメリットは・・。
航空券が高価なビジネスクラス、ファーストクラスへの搭乗は難しい、ということです。
エコノミークラスなら何とかマイル単価1.6倍でもなんとかほとんど差額なしで乗れますが、マイル単価が3~5円が相場のビジネスクラス、マイル単価10円以上のファーストクラスには、差額で乗れるレベルではありません。
残念ながら、スカイコインで有償航空券を購入する方法は、ほぼエコノミークラス限定の方法です。
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⑥海外ハブ空港経由便を狙う
6番目にご紹介する方法、ここからはスターアライアンス特典航空券限定の方法となります。
⑥と⑦の方法は、ここまでご紹介した①〜⑤の方法でANA便での予約が取れないときに、スターアライアンス特典航空券を上手に利用して予約する方法ですね。
その方法のまず1点目が、上記のとおり「海外ハブ空港を経由地に含める」方法になります。
①「HPで空席を探す」方法の「経由地設定」の応用編ですね。
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経由地にスターアライアンスのハブ空港を設定する
上記「経由地設定」のところでも解説したとおり、ANAのホームページで、経由地設定せずに空席検索を行うと・・。
突拍子もない経由地を含んだ航空券は原則として検索結果に表示されません。(ケースによって違いあり)
このため、「経由地」にハブ空港を強制的に設定することで、スターアライアンス特典航空会社の路線を強制的に検索させるのです。
例えば、これはある日の東京からロンドンの行きの特典航空券の状況です。
ANA便はエコノミーからファーストまで完全に満席。
スターアライアンス特典航空券なら取れますが、エコノミークラスしか取れません。えー。長距離路線だからビジネスに乗りたい・・ところですよね。
こんな時には、経由地に無理やりスターアライアンス加盟会社のハブ都市を設定することで、経由便の空席を狙いに行きます。
今回は、ソウルを経由地に追加してみました。
すると、こんな旅程が確保できました。
ソウルからロンドンまでのビジネスクラス特典航空券が発券できています。金浦から仁川への移動が若干大変ですが、これは「例」ですので、経由地を変えることで、より便利な旅券での発券も当然可能です。
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狙い目のハブ空港とスターアライアンス加盟航空会社
おすすめ度 | 都市 | 加盟航空会社 |
〇 | ソウル(仁川) | アシアナ航空 |
〇 | バンコク | タイ国際航空 |
〇 | フランクフルト | ルフトハンザドイツ航空 |
△ | シンガポール | シンガポール航空 |
△ | イスタンブール | ターキッシュエアラインズ |
△ | 北京 | 中国国際航空 |
△ | 台湾 | エバー航空 |
超私的ではありますが、狙い目のハブ空港とスターアライアンス加盟航空会社便をまとめてみました。
以下、簡単におすすめ度の理由と、寸評を解説します。
〇ソウル/アシアナ航空
アシアナ航空はかなりサービスの評判が良いエアラインです。
また、ハブ空港である仁川空港はトランジットでかなり楽しむことができる超大型空港です。
日本国内各地からアシアナ航空の直行便が出ていることも大きく、どうせ羽田/成田で乗り継ぎするなら、アシアナ航空の直行便でソウルで乗り換えても手間はほとんど変わらないでしょう。
しかも、アシアナ航空はスターアライアンス特典航空券の発券枠が多く、欧州便の場合4席以上、場合によっては8席近く開放されていることもある、非常に特典航空券が取りやすい航空会社です。
このため、ソウル経由はまず真っ先におすすめできる発券方法です。
日韓関係の緊張の高まりが気になるところですが、実際に搭乗した結果特段フライトへの影響はありませんでした。
〇バンコク/タイ国際航空
タイ国際航空も、サービスレベルとしては非常に高い航空会社です。
そして、ハブ空港であるスワンナプーム国際空港は、特にタイ国際航空のビジネスクラス以上の乗客に対するサービスのレベルが高く、ファストレーンでの入国、専用チェックインおよび出国優先レーンの使用はもとより、ラウンジでのマッサージサービスなど、至れり尽くせりのサービスが受けられます。
難点をいうなら、欧州等に行く場合若干遠回りになることでしょうか。時間の余裕のない方にはおすすめできません。
〇フランクフルト/ルフトハンザドイツ航空
ルフトハンザも、サービスレベルは安定感のある航空会社ですので安心です。
また、ルフトハンザも、実はスターアライアンス特典航空券の開放座席が結構多く、比較的特典航空券が取りやすいのもおすすめの理由の一つ。
特に、ヨーロッパからの帰国便が取れない、ビジネスクラスの予約ができない場合などに、フランクフルト経由にしたうえで、さらにソウル経由にしたりすると、俄然、特典航空券の予約の確率があがりますので見逃せない航空会社です。
△シンガポール/シンガポール航空
シンガポール航空は、非常にレベルが高い航空会社なのですが・・あまり、スターアライアンス特典航空券を他社に開放していません。
さらに、昨今次々と導入している新型ビジネスクラスの座席(A350-900、A380-800、B777-200ER (retrofitted)、B777-300ER)では、スイートクラス・ファーストクラス・ビジネスクラスでの特典航空券の予約ができないことが多いです。
このため、使いたいのですが実はあまり予約できない・・。という航空会社です。
ただ、唯一利用価値が高いのはニュージーランド、オーストラリアへ行きたい場合です。シンガポール経由とするとかなり予約の幅が広がるので、覚えておいてください。
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△イスタンブール/ターキッシュエアラインズ
特にヨーロッパに行きたいとき、イスタンブールを経由地に追加すると、ターキッシュエアラインズ経由でかなり予約が取りやすくなります。
ただ、スターアライアンス特典航空券への開放をしているときとしていないときの落差が激しいのと、トルコの政情不安が若干気がかりな点です。
航空会社のサービスの質としては、非常に安心できる航空会社です。ビジネスクラスは「フライング・シェフ」で有名ですよね。
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△北京/中国国際航空(エアチャイナ)
北京を経由地に加えなくても、初めから検索結果に経由地として出てくる可能性が高い経由地・・。
それが北京など中国各地行きのフライトと、エアチャイナです(2023年現在はコロナのため経由できない可能性の方が高いです)
中国国際航空は、スターアライアンス特典航空券への開放座席数もかなり多く、簡単に言ってしまうと特典航空券の予約の取りやすい航空会社です。
このため、経由地に北京を加えるだけで、かなり予約の幅が広がります。
ただ・・予約が取りやすいのは、皆さんサービスの質を警戒しているからだと思います。
私は実際に搭乗したことがありますが、飛行機のサービスとしては特段問題は感じませんでしたよ。
あの伝説の「紙スリッパ出して床に置いてくれる」サービスも確かに健在でしたし、「もういい」というまでのエンドレスドリンクおかわりサービスなど、むしろ好感が持てました。
ただ・・北京国際空港の乗り継ぎが超大変なのは事実です。
超絶時間とストレスがかかるので、乗り継ぎされる方は、それなりの覚悟を持ってお出かけください。
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△台湾/エバー航空
台湾のエバー航空も魅力的なのですが・・。
特に長距離路線の場合、スターアライアンス特典航空券ではほとんど空席を見つけることができません。
長距離路線以外で経由地追加する必要性はあまりありませんので・・。
検索するなら、台湾は順位的には一番後ろくらいでもよいと思います。
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経由地は「目的地に対し直線上にある旅程のみ設定可能」ルールにご注意
ここまで紹介した「海外ハブ空港の経由地追加設定」する方法ですが・・。
冒頭にも説明したとおり、イメージとしては目的地に対し直線上にある旅程のみ設定が可能(正確には「乗り換え地点から目的地までの必要マイル数が出発地から目的地の必要マイル数を上回るような乗り換えは不可」)なことには注意してください。
このため、経由地追加設定方法をうまく活用できるのは、旅程上にハブ空港があるヨーロッパ、アジア、東南アジア、オセアニアが中心です。
目的地に向かって直線上にハブ都市が無い、北米、南米、そしてみんな大好き「ハワイ」は、上記の方法は使えません。
この北米、南米、ハワイ行きの特典航空券を発券する方法が、最後7番目としてご紹介する方法になります。
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⑦海外空港発着特典航空券を予約する
さて、これが最後の7番目、最後にして究極の方法になります。
それが、「海外空港発着特典航空券を予約する」方法です。⑥「海外ハブ空港を経由地に含める」の応用編だと思ってください。
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経由地に海外ハブ空港を含められないなら、海外ハブ空港発着便を予約してしまう
⑥「海外ハブ空港を経由地に含める」の最後にご紹介したとおり・・。
目的地に向かって直線上に海外航空会社のハブ空港のない目的地、代表例はハワイですが、ハワイに行くために、例えばソウルを経由地に加えることはできません。
これも、ハワイ路線が大激戦となる理由の一つです。
特にビジネスクラスになると凄まじい倍率です。とてもではないですがANAマイルの特典航空券でハワイ行きのビジネスクラスは取れません。
このため、これももう発想を変えてしまい、例えばソウル出発、ホノルル往復の特典航空券を予約してしまうんです。
この方法は実はかなりの穴場です。例えばソウル発着なら、ホノルル行きアシアナ航空ビジネスクラス特典航空券も、親子4人でかなり簡単にとることができます。
実際に、私はこの方法でハワイ行きビジネスクラス特典航空券を発券し、実際にハワイに行ってきました。
メリット:発券確率が極めて高い!どうせ乗り継ぎがある方にとっては手間は同じ
この「海外ハブ空港発券」の最大のメリットは、なんといっても特にハワイ路線ビジネスクラスの「発券確率が高い」ことです。
ANAマイルでハワイ路線のビジネスクラスを予約するのはかなりの倍率です。
ANAのA380の導入以降、エコノミークラスやプレミアムエコノミークラスならまだ何とかなりますが、ビジネスクラスとなるとほとんど夢のまた夢の世界です。
ソウル発券にすれば、アシアナ航空のビジネスクラスが比較的楽に予約可能です。
しかも親子4人とかの人数でも可能です。冒頭に書いたとおり、ANAの平会員の場合ホノルル路線の特典航空券枠は2席しかありませんので、平会員が親子4人でビジネスクラスでハワイに行きたい場合は・・。
便を分ける(笑)か、ソウルなど海外ハブ空港からの発券しか方法はありません。
そして、ANAマイルを使ってハワイに行きたい場合、関東圏在住者以外は、必ず羽田/成田への国内線の乗り継ぎが必要となります。
はっきり言って、国内線の乗り継ぎも国際線の乗り継ぎも手間としては同じですからね。
どうせ手間が同じなら、地方在住者にとってはどうせソウルまでは2時間弱の飛行時間ですので、ソウル乗り継ぎでも特段問題はありません。ハワイ旅行に韓国旅行がくっついたようなもので、逆に楽しみですよね。
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デメリット:出発地までの航空券は別途用意の必要あり。航空券が別切りになることにも注意
この方法の最大のデメリットがこちらです。
出発地となる海外ハブ空港までの航空券を別途用意する必要があります。
日本から海外ハブ空港までの往復航空券も、ここまでさんざんご説明したマイルを使った特典航空券を活用して取ればよいのですが、特典航空券でも完全無料での発券はできず、空港使用料・諸税等の出費も必要になります。
非常に予約の取りづらい国内からの特典航空券発券を狙っていくか、航空券を別途用意してでも、取りやすい海外現地発券を選択するか。
これはどちらが正解とかそういうことではありませんので、ご覧のあなたの価値観によるところが大きいと思います。
私は、海外現地までの航空券発券に必要なマイルも豊富に所有しており、最悪⑤のスカイコイン方式でエコノミークラス予約も十分可能ですので、迷わず予約しました。
なお、この方法を利用すると、必然的に航空券が「別切りチケット」になります。別切りチケットの注意点は以下にまとめていますので、こちらにも十分注意してください。
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まとめ ANAマイルで特典航空券を予約する7つの方法
運行会社 | 予約方法 | 券種 |
ANA・スターアライアンス便 | ①HPで空席を探す | 特典航空券 |
②355日前の朝9:00に予約する | ||
③直前(1ヶ月前〜数日前)のキャンセル空席を狙う | ||
④空席のある旅行先を選ぶ | ||
⑤スカイコインで有償航空券を購入する | 有償航空券 | |
スターアライアンス便 | ⑥海外ハブ空港を経由地に含める | 特典航空券 |
⑦海外空港発着特典航空券を予約する |
以上、ANAマイルで国際線特典航空券を予約する7つの方法を徹底的に解説してきました。
ANAマイルを100万マイル以上貯めた私が、実際にファーストクラスでのヨーロッパ、グアム、香港、シンガポール、そしてハワイなど数多くの難関特典航空券を発券したメソッドを詰め込みました。
この方法のいずれかであれば、ほぼ間違いなくANAマイルを使って特典航空券(⑤の場合有償航空券を)ゲットできると思います。
この記事が、ANAマイルで特典航空券が取れなくて悩んでいる、あなたの参考になれば幸いです。
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私は普段の生活にちょっとの工夫をするだけで、年間50万ANAマイルを貯めています。え・・そんなにマイル貯まるの?と興味が湧いた方は、ぜひこちらも併せてご覧ください。
当ブログにアップされている、年間50万ANAマイル貯めて特典航空券を発券する方法、マイルの価値、そしてマイルの使い方は、以下にまとめています。順に読んで行くだけで、陸でマイルを貯める方法が誰でも簡単に理解できます。